「社長さ、また“心の中でだけ”お願いしてたでしょ?」
ともりゅうがプカプカ浮かびながらニヤリ。
「え?…いやまあ、ちょっとだけ…」
ともりゅうは言う。
「心の声だけじゃ、僕には届かないんだよねぇ。
龍は“言葉”と“行動”に乗って願いを感じるんだからさ」
なるほど…。
確かに最近、お願いごとは心の中でブツブツ言うだけだったかもしれない。
でもよく考えたら――
神社で祝詞を奏上してるとき、
社員へ言葉で思いを伝えてるとき、
確かに“現実が動く”感覚がある。
「願いってさ、“出す”ことでエネルギーになるんだよ。
そのエネルギーに乗って、僕ら龍は動く。
逆に言えば、“黙ってるだけ”だと、こっちも気づけないのよ~」
ともりゅうは、雲の上でゴロンと寝っ転がる。
今日もまた、声に出してみよう。
ひとり言でもいい。
紙に書いてもいい。
願いは、ちゃんと届けてこそ
龍との共創が始まる。
「じゃあ社長、今一番叶えたいこと、言ってみ?」
「年商10億円企業の社長になって、社員みんなが笑って暮らせる未来をつくること!」
「よーし、受け取ったーっ!!🐉✨」
ともりゅうが空高く、跳ねて消えた。