日曜日の朝。
今日は、社長がふらりと山に登った日だった。
人混みじゃなくて、自然の中へ。
だれもいない静かな山道を、ひとりで、ただ淡々と歩く。
ぼくはその背中に乗って、
社長の歩幅と呼吸のリズムを感じながら、空を見上げてた。
途中、木の葉が揺れる音。
鳥のさえずり。
足元の砂利がカラカラ鳴る音。
人は“静けさ”って言うけど、
龍のぼくには、ちゃんと「音」があふれて聞こえてくるんだ。
やがて山頂。
誰もいない空の下で、社長はすこしだけ目を閉じて、
ぽつりと、こうつぶやいた。
「また、ちゃんと進めるように。」
ぼくは、なんだか胸がきゅっとなったよ。
上を見上げれば、ただ広いだけの空。
でもね、そこにはたしかに“見えない対話”があった。
山って、龍にとっても特別な場所。
人が鎧を脱いで、本当の自分に還れる場所なんだ。
帰り道、社長の足取りは少し軽くなってた。
何かを置いてきたのか、何かを受け取ったのか――
きっとその両方なんだろうね。
ぼくは黙って寄り添いながら、
「今日の登山、いい旅だったね」って、そっと体を揺らした。
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